About Us

研究所設立目的と概略

1966年に始まった日本によるエジプト考古学の調査・研究は、半世紀に渡って続けられ、今や世界的にも認められる数々の重要な発見を行っております。

日本のエジプト考古学研究の芽を絶やさず今後も調査を続け、世界で活躍する研究者を育成するための組織として、本研究所は設立しました。

調査・研究の成果は大学の教育にも反映し、最新の成果を教育に活かすとともに、若手研究員の養成、紀要や学会、展示会活動なども実施します。

 

所長挨拶

この度2015年10月1日をもちまして、本学の研究推進部所属のエジプト考古学研究所所長に就任致しました、本学研究所客員教授の岩出まゆみです。

私の専門は古代エジプトの女性史、特に女性の王族、つまり女王、王妃、王女たちに関わるものです。歴史の陰に女性ありとよく言われますが、古代エジプトでは女性は裏方だけではなく、表舞台にも度々登場します。私が学部の卒論で研究したハトシェプスト女王は、女性をファラオ(王)にしないという慣習を破り、自らファラオと名乗って即位し、20年間にわたって君臨しました。女王は近隣諸国とは船団を仕立てて交易を行い、その間エジプトは一度も戦争をしなかったのです。

それは古代エジプト3000年の王朝史の中で唯一の平和な時代なのです。まさにこれが女子力といえるのです。というわけで、この研究所はエジプトをやりたいという本学の学生にも現地調査への道を開いて参加してもらい、その中からエジプトの専門家が育つことを夢見ています。ちなみに2015年の鎌山祭では前所長の吉村作治学長の50年間のエジプト調査の成果を展示し、500名を超える入場者を数えました。いわきにお住まいの皆さんの中にもエジプト・ファンがたくさんいらっしゃることがわかりました。

やりがいのある仕事です、頑張ります。
 

ロゴについて

本研究所のロゴを作成しました。

本研究所が設立されて新たに始めた調査が、クフ王墓探査プロジェクト、大ピラミッド探査プロジェクトと、どちらもピラミッドに縁のある調査であることから、ピラミッドをモチーフに作成しました。

線の角度は大ピラミッドと同じ51度50分、左からメンカウラー王、カフラー王、クフ王のピラミッドと並んでいます。高さの比率もほぼ同じです。線の色は、砂漠、太陽、そしてナイル河をイメージしました。